正月、今年最初の七輪料理は自家製木炭で焼く、炭火焼きの切り餅
2020年暮れ。「寒いときこそ外で冬バーベキューがしたい!」ということでアウトドア薪ストーブを借りに行くことにした。あらかじめ連絡しておいた横須賀の友人宅に到着すると裏山からエンジン音が響いてくる。電動ノコギリでそこら中に育ちまくった木々をカットして整地しているのだ。
切り倒された木を30~40cm程度にカットして積み上げる。間伐材を乾燥させて庭にあるアウトドア用の時計型薪ストーブで暖をとりながら、毎晩の晩酌とともにストーブで焼くおつまみを楽しんでいる。借り受ける別の薪ストーブと間伐材の薪とは別にこの一箱を手渡された。
裏山で伐採された木で作った自家製木炭だ。彼は正月にこの木炭を使い、七輪で正月料理の焼き物をするのだという。自家製木炭を使った七輪炭火焼き、素晴らしい響きなので我が家も餅を焼くことにする。
おいしい切り餅の選び方(溶けない、しっかりと膨らむ切り餅が重要)
「鍋に入れたら切り餅が溶けた」「レンジでオーブンで焼いたのに、切り餅がトロトロになってアルミホイルやオーブンペーパーにくっついてしまう」
これは切り餅の選び方の失敗だ。量が多い割に極端に安い切り餅でも「生きりもち」とか「ふっくら焼き上がり」という宣伝文句が書いてある。裏の原材料名を見ると米粉と書いている。安い米粉を四角く固めて餅らしい食べ物を作り上げている偽切り餅なのだ。原材料名ははじめに記載されているものが一番多く含まれている。「米粉、もち米」と書かれている場合はまずアウト。ひどいものは海外産の米粉を中心に作られている。
水稲もち米(国産)100%を選べば間違いない。もち米100%の切り餅は焼いても煮ても型崩れしたり溶けだすことはない。我が家のお気に入りはアイリスフーズの生きりもち、水稲もち米100%。お手頃で炭火で焼いても溶けたりはせず、ふっくらと焼きあがる。海苔に巻いてほおばるとぐいんぐいんと餅が伸びる。
昔ながらのおいしさ、予約販売の田庄の海苔
「良い海苔には限りがございます。予約販売のみ」
「海苔は自然食ですので、その時により1枚、1枚が違い、さらに数百種類の海苔を焼き手が7種類の価格に区別しておりますので、同じ価格であっても前回ご購入いただいた商品と、今回ご購入いただく商品の味や風味が異なる場合もございますので、あらかじめご了承下さい。」
海苔の味覚と風味をつきつめた田庄の海苔は、焼き餅というシンプル極まりない炭火料理との相性は抜群。炭火で焼いた焼き餅に炭火で香りをふくらませた焼き海苔。問屋販売なので入手が難しいが最高の海苔と焼き餅を合わせたい。
自宅で七輪に炭火を入れて着火
ガスコンロの上に七輪を安定させて換気扇をマックス。七輪に自家製木炭を入れてバーナーで着火。乾燥状態が良くないと炭が爆ぜるので注意が必要だ。ある程度炎が安定してきたら送風して火力を高める。室内の換気とともに炭火を整える。
七輪炭火焼き切り餅の白菜海苔巻きの材料
材料(4人分)/ 分量
100%もち米の切り餅 8個
田庄の海苔 適量
自家製白菜漬物 適量
七味唐辛子 適量
醤油 適量
七輪の火力 中火
アウトドア度 ★★★
調理時間 20分
七輪炭火焼き切り餅の白菜海苔巻き(レシピ、焼き方)
- 白菜の漬物を用意、できれば自家製で時間をかけて発酵させた酸味強めの白菜がよい。一口大にカットしてお皿に白菜葉を広げて七味唐辛子をかけておく。
- 炭火火力を中火に整えた七輪の焼き網に切り餅を並べる。時々かえしながら焼き目を見て火の通り具合を確認する。
- こんがり焼きあがってくるとプクーっと膨らむ。焼き上がりの目安だ。
- 焼きあがった切り餅を七輪からおろし、海苔を焼き網にのせて香ばしさを引き出す。
- 焼き海苔に七味唐辛子をかけた白菜、切り餅の順番にのせると手で持っていても熱くない。海苔をくるりと巻いてかぶりつく。
パリリとした炙りたての焼き海苔。じっくりと漬け込んだ酸味強めの七味唐辛子をかけた白菜漬物。七輪炭火焼きの切り餅。まとめて巻いて頬張って。今年の福が我が口に来たる。