焦がさず七輪でサンマを焼くコツは①塩の使い方、②炭火での焼き方
漢字で秋刀魚と書くさんま。その姿はまさに秋の旬を代表する青魚で、青みを帯びた銀色の胴は刀のようだ。「目黒のサンマ」にかけて毎年目黒でさんまの塩焼きが振舞われるイベントもある。脂がのっていてこそうまいさんまを焦がさずに七輪で塩焼きにする技があるのだ。
サンマは焼く前に新聞紙とペーパーで水抜き
七輪塩焼き用のサンマの選び方
選び方の基本は下あごの先が黄色く、目が透明感があるもの。鮮度と脂ののりの証だ。身体は体高があるもの、つまり腹から背までの幅が広いもの。人間の方にあたる頭のうえの肉が盛り上がっていればなお良い。
サンマ漁の方法によっても味が変わる。一度に大網で掬い上げる網漁ではサンマの互いの魚体がこすれあい、網中はウロコでいっぱい。これを飲み込んだサンマのハラワタはざらざらした食感になってしまう。一本釣り漁のサンマはワタが滑らか、ほろりと苦く堪能できる。めったに見かけないが、一本釣りサンマを店頭で見つけたら高くても即買いだ!
七輪で焦がさない!サンマの焼き方のコツは3つ。
- サンマの余計な水分を丁寧に抜く。
- 七輪の炭の真上で焼かない。炭を七輪の片側だけに盛り上げて、炭火が直接当たらない網のうえで焼く。
- 網に酢を塗る。
- できれば四角い、サンマ用の細長い長方形七輪を使おう。
この三つをきちんと守ればさんまの皮が焦げ付かない。炎が上がらない。真下に炭火が無くても七輪の断熱がしっかりしているので、火力は充分。ゆっくりゆっくり焦らずに加熱する。
焼きあがったさんまを皿に移し、水を程よく切った大根おろしをのせて、ゆずと醤油をたらり。
よく見かける失敗例。
- 炭がごうごうと燃えている焼き網上にさんまをのせる。
- 焼きあがっていないのにひっくり返そうとする。
- 焦げた皮が網から外れず身がむき出し。
- さらに脂がしたたりさんま炎上・・・・・
サンマに荒塩を振り水分を抜く
材料(2人分) | 分量 |
サンマ | 2匹 |
旨い粗塩 | 適量 |
大根おろし | 適量 |
すだち | 1個 |
七輪の火力 | 強火 |
アウトドア度 | ★★★ |
BBQ調理時間 | 20分 |
焦げない、サンマの七輪塩焼きレシピの調理方法(焼き方)
- 七輪の炭の量は半分。真っ赤に熾きた炭をトングで七輪内側の片側に寄せる。
- 七輪の焼き網を充分に熱しておく。
- サンマは新聞紙にのせ、キッチンペーパーで丁寧に水分を拭き取る。重要!
- 高いところからサンマにまんべんなく粗塩をふる、出てきた水分をさらに拭き取る。重要!
- もう一度荒塩をまんべんなくふりかけて。重要!
- 七輪の焼き網に刷毛で酢を塗る。皮が焦げ付きにくくなる。
- 炭を寄せて空いた、コンロ底に炭の無い部分でサンマを焼く。脂が落ちても下に燃やす炭が無ければ余計な炎や煙があがらないのだ。
- ゆっくりとでいい。時々軍手をして焼き網を持ち上げ、網の下から焼き加減を見る。下の写真のようにきれいな焼き目がついたら網をそっと振って身をそっとはがす。さんまをゆっくり返す。
- 繰り返しながら満遍なくさんまを焼く。七輪のサイズが小さければまずは頭側の腹側、背側~尾びれがわの腹側、背側順に焼いていこう。
きれいにさんまの身がはがれて、ハラワタも形良く焼けていて。
皮がさくり、身がしっとり脂もしっかり。
上手に焼けるようになったら今度は焼き立て炭火焼きサンマ丼に挑戦だ!