鮑(あわび)の一番旨い食べ方って何ですかね?七輪で踊り焼きもいいけど、やっぱりアレだな。昆布。
歩いてすぐの海沿い神社で毎年夏祭りがある。熱気に誘われてビール片手に屋台のできたてつまみを頬張る。祭り気分を堪能して海岸通りを戻って帰る。
海岸通り途中に程よい小さな湾があり、その湾に面した小さなビーチハウスから「おう、ちょっと寄っていきなよ」と声がかかった。
遊び心の塊でできたお洒落なビーチハウスのオーナーは魚貝の調理にとても詳しい。冷えた缶ビールをほいっと渡されて、形の良い波の打ち寄せる夕方の海を眺めながら聞いてみた。
鮑(あわび)のおススメのキャンプ七輪レシピは
「来月山陰で海岸キャンプする予定なんですよ。いい鮑があるらしくて、どうやって食べたらいいですかね。」
「鮑は貝の王様だからな。何やってもうまいよ。鮑の刺身、踊り焼き。俺が好きなのはあれだな。昆布で挟んで蒸し焼きにするんだよ。」
「調理道具は七輪なんで、アルミホイルでいいですかね。」
「おう、酒たっぷり入れて40分も蒸すといいよ。」
鮑(あわび)の昆布酒蒸し焼き on the 七輪の材料
材料(4人分) | 分量 |
鮑(あわび) | 大きめ、一個 |
昆布 | 適量 |
スダチ | 適量 |
七輪の火力 | 中火 |
アウトドア度 | ★★★★ |
調理時間 | 40分 |
鮑(あわび)の昆布酒蒸し焼き on the 七輪 レシピ(作り方)
萩・石見空港で降りると島根に移り住んだおっさんが迎えてくれる。
今夜は鮑の新メニューだ。日本酒も鮑に失礼のないように、ここ山陰で一番の日本酒にしなければならない。時間と金を惜しまず一番の日本酒を探そう。
あまりお店のない場所ながら、行き当たりばったりの酒店に入ると三本の日本酒がレジ横に並んでいる。山口県は阿武の鶴酒造の銘酒だ。酒屋のおばさんによると一番辛口は阿武の鶴 炎。酒飲みメンバーだから辛口をすかざず選び、しかも一升瓶を二本購入。
お酒も行き渡り乾杯したら、さあ調理開始だ!
- 肝を破かないように丁寧に貝殻から鮑の身をはがす。刃先の丸いホタテ貝用の貝おこしが使いやすい。
- 肝を貝柱に沿って包丁を当てて、切り離す。流水で身と肝を洗い流す。
- 二重にして広げたアルミホイルを用意。大き目が良い。
- 大き目の昆布を二枚用意して、鮑の身を挟んでアルミホイルへのせる。肝ものせる。
- 日本酒をたっぷり目にふりかけてアルミホイルを隙間無く密封する。
- 七輪は中火。焼き網に包んだホイルをのせる。しばらくすると七輪で熱されたアルミホイルが膨らむ。
- 膨らんだアルミホイルから湯気が噴出してきたら、焼き網の端っこによせて火力を弱める。
- じっくり30分~40分。焦がさないように火力調整することが大事。
鮑(あわび)の昆布酒蒸し焼きは大き目にカット
- 期待ふくらむ瞬間。火傷しないようにゆっくりとアルミホイルを開ける。
- 昆布の中から鮑登場。
- 肝と身をおおきめに、分厚くカットする。
- お皿に大盛りに盛り付ける。
- スダチを添えて出来上がり。
丸い6パック入りのチーズのように分厚くカットする。箸でつまむとしっかりとした重量感。スダチをぽたぽたとたらす。
昆布のうまみが黄色く鮑の身に染み込んでいる。阿武の鶴 炎を飲んでから鮑を一口で頬張る。濃縮海味! 鮑、酒、鮑、酒、もう一本開いて、秋の空いているキャンプ場の酒宴は続く。