ジビエBBQ!天然鴨が丸ごとやってきたよ。
鉄砲撃ちから「今さっき獲ったんよ、今回はそのまんまで送るから。七輪で焼いて食べて。」という電話。羽根処理済みの丸鴨は何匹か捌いたことがあるものの、下の様な川で泳いでいるそのまんまのお姿。目もかわい過ぎて羽根むしりに台所で対峙するには勇気が要る。
七輪BBQ直前に晴れた海岸で下ごしらえすれば毟ったマガモの羽根も海風で飛んでいくだろうと思い、天然鴨の串焼きBBQ開催決定。
天然鴨のおすすめの焼き方は、七輪炭火串焼きと鴨ガラスープ!
都内某所、おかあさんが1人でやる焼鳥屋の焼き鳥コース。朝絞めた新鮮なニワトリで作るおおぶりの焼き鳥を大根おろしで食べる。最後に焼き鳥の脂が混ざった大根おろしの皿に鶏のスープを注いでくれる。
天然の鴨ならさらにコクと香りの強さが楽しめる。捌いたら大ぶりの身で串焼きを作る。日本のジビエ、野生肉料理をおかあさんのコースを真似て丸ごと味わう。
材料(4人分) | 分量 |
丸鴨(なければ鴨中抜き) | 1匹 |
長ネギの緑の部分 | 2本分 |
万能ネギ | 1束 |
大根 | 半分 |
醤油 | 適量 |
七輪の火力 | 中火~強火 |
アウトドア度 | ★★★★★ |
調理時間 | 60分 |
天然鴨の串焼き大根おろし添えレシピの調理方法(食べ方)
下拵え(鴨の解体と鴨ガラスープ作り)
- 羽根を丁寧に毟る。滑りにくいゴムつき軍手でひたすら地味に。首周りなど肉の柔らかい部分はゆっくりと根元から。
- おおむね取れたら強火の七輪の上で鴨をゆっくり転がし、産毛を焼いてしまう。
- 頭をおとして舌を切り取る。ちょっとしかないが焼いて食べるとこりりとしてうまい。
- 首も切り離す。出汁がたっぷりでる。手羽と腿の付け根から骨の間を探して刃を入れるとすぐに外れる。胸肉を切り離し、残った鴨肉をそぎ落とす。
- 首とガラは小さく割り、小鍋に日本酒、水を半分ずつと長ネギの緑の部分を入れてアクを丁寧にすくいながら鴨ガラスープを作る。塩と黒胡椒粗挽きで調味。
鴨肉の七輪炭火串焼き(串打ちと焼き方)
- 肉は臭みと血を除くため、5分ほど日本酒に漬けておく。
- 胸肉を2cm角の大ぶりにカットして、万能ネギ5cm幅を丸めたものとともに金串を打つ。まな板の上に肉を置くと鴨肉が安定して金串を打ちやすい。
- 塩と粗挽き黒胡椒をしっかり振って焼く。皮から出る脂で炎があがったら先ほどのスープをかけると火が落ち着く。手軽に日本酒でも良い。
- 胸肉は外はかりかり、中は温まる程度で。
たっぷり大根おろしをすったら、大根汁は鴨ガラスープに入れる。水気を絞った大根おろしにに醤油をちょっとかけて鴨肉の串焼きにたっぷりのせる。どすんと濃厚な香りの鴨肉に冷たい大根おろしがいいのだ。
鴨の腿や手羽も塩胡椒をして中火で焼き上げる。手で持って骨回りの肉質のしっかりした旨みの濃い味を楽しめる。食いちぎるように鴨肉にかぶりつく、自分の中の野生のDNAが呼び起こされるような。
最後は鴨ガラスープを残った大根おろしの皿に注ぎ、長ネギの小口切りをひとつまみ。鴨は鶏とは全く違った野性味の強い味。首肉から出た白濁スープと味のしみた大根おろしが合わさるとただひたすらにだまって飲むしかない。
レバー、肺、砂肝などの各内臓ももちろん串焼きで美味しく食べる。丸ごと捌いて、すべての肉を味わい、骨から出る出汁まで味わいつくす。
鴨解体から最後のスープ一滴までがフルコースの丸ごとBBQ鴨編は大絶賛!