この日と翌日のレシピは、ざっとこんな感じ。
獲れたてマダコのトマト溺れ煮
- 目の前の海で獲ったばかりのタコの内臓を抜く。ぬめりをとるために岩でごしごしと揉み洗いしてから、海水で洗う。
- フライパンに潰したニンニクを入れて、七輪の火にかける。熱いオリーブオイルでニンニクの香りを引き出す。
- 丸ごとのタコとトマト缶を入れてソースが煮詰まるまでごろごろとタコを転がしながら柔らかくしていく。
味付けは、洗う時の海水とタコに含まれる海水の塩分だけ。一度トマトソースに流れ出したタコの出汁が煮詰まり、柔らかく煮あがったタコに絡まって、レモンをぎゅっと絞って食べるのがいい。
宮崎県産鴨肉 ミックスモツの串焼き
- 金串にハツ、肺、舌、食道、レバー、砂肝、ササミを適当に刺して粗挽き胡椒と天然塩でさっと炙る。
- 柔らかい部位も多いので七輪から焼き網を外して直接木炭の炎の中火で加熱。
これだけの部位を揃えた一串にはそうそう出会えない。こっそり一人で食べたいところだが、みんなで少しずつ頂いて瞬殺。
宮崎県産鴨肉 胸肉のたたき炭火焼き 肉汁醤油ソース
- 鴨肉の胸肉を醤油少々、日本酒とともにジップロックで30分漬け込む。
- 両面に黒胡椒と岩塩を粗挽きにしたものを振りかけて、 鴨肉の塊りを皮側からのせる。 七輪で充分に熱した焼き網に、軽く反り上がった真っ赤で照りの良い肉が分厚く、存在感が凄い。
- 肉の中心がほんのり温まる程度に焼き上げる。
- 肉を少し冷まして肉汁を落ち着かせる。すぐに切ると旨い肉汁がナイフの重みで逃げてしまうのだ。それでもやっぱり、カットするときに出てくる肉汁はフライパンに集めておく。
- フライパンを七輪にのせて醤油を加えひと煮立ち。
- カットした胸肉のたたきに肉汁醤油ソースを振りかける。
七輪炭火でこんがり焼き上がった皮。そのさっくりした皮の下は馬刺しのように柔らかく軽く噛み切れる赤身だ。古川さん持参の鴨は秋の木の実などをたくさん食べてたっぷりと栄養を摂っているので、肉質が柔らかく旨味が濃い。
丸鴨のダッチオーブン蒸し焼き、リンゴ添え
- 鴨の腹の中から外側までしっかりと塩と黒胡椒を塗り付ける。
- カットしたリンゴを腹の中に詰める。焦げ付かないようにダッチオーブンの底にアルミホイルを敷く。底上げ網を敷いてリンゴ入り鴨をのせて、鴨の周りにもリンゴをちりばめる。
- 七輪火力は中火でじっくり、四〇分~五〇分。ナイフの刃の通った後には淡いピンク色にローストされた肉が出てくる。
腿肉や手羽はそのまま手で持って焼きリンゴと一緒にかぶりつく。太陽の下、海岸でワインと一緒に食べる鴨の旨さは堪らない。